• 2021.03.03

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    Mirai_103

    Life span

     

    昨年、全米でベストセラーになった LIFE SPAN 邦題「老いなき世界」の著者のデビット・シンクレア氏(ハーバード大学医学大学院遺伝学教授)は、「老化は病気であり、治療できる病である。健康寿命が延びて、誰もが健康なまま120歳まで生きられる時代が来る」と述べています。

    これは、2009年のノーベル医学生理学賞を受けた米カリフォルニア大のエリザベス・ブラックバーン、ジョンズ・ホプキンズ大のキャロル・グレイダー教授、ハーバード大のジャック・ゾスタック教授の3氏が、寿命のカギを握るテロメアとテロメラーゼ酵素の仕組みを発見した研究が端緒となりました。

    テロメアは染色体の末端に付いているキャップのようなもので、らせん状になっている大切な遺伝情報を保護する役目を担っているが、細胞分裂のたびに徐々に短くなり、完全に消耗したとき細胞分裂が止まってしまうので、細胞が分裂できなくなれば生物は死を迎えます。つまり、テロメアの消耗を抑えることで、不死が可能になるかもしれないのです。

    その後の研究で、DNAの修復をするSuperP-53遺伝子、幹細胞、サーチュイン遺伝子が老化に深く関わっていることが解ってきています。

    更には、近直始まるES細胞、iPS細胞、東北大学大学院の出澤教授が発見したMUSE細胞等の再生治療により、近い将来、老化や病気がなくなる日が来るのかもしれません。

    果たしてその未来は人類にとって幸か不幸か、神のみぞ知るのでしょうか?….rangert1